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永住/帰化

日本に永続的に暮らすことを希望する場合に行う申請である、永住許可申請、帰化許可申請について、ご説明します。

永住許可申請
永住許可申請

■永住許可申請とは

日本への無期限の在留を希望する外国人の方が申請する手続きです。手続き的には在留資格を既に持って相当期間在留している方が、「永住者」の在留資格への変更を申請することになります。窓口は入国管理局です。
永住許可を受けることで、在留期間が無期限になったり、在留活動の制限がなくなる等のメリットがあります。帰化と違い、国籍は元のままです。日本人になる訳ではないですので、犯罪や法律違反等で退去強制事由に該当したときは、強制退去処分を受ける可能性があります。参政権等も得られません。

■永住許可の要件

(1)素行が善良であること
法律を遵守し日常生活においても住民として社会的に非難されることのない生活を営んでいること。

(2)独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
日常生活において公共の負担にならず、その有する資産または技能等から見て、将来において安定した生活が見込まれること。

(3)その者の永住が日本国の利益に合すると認められること

  • ア:原則として引き続き10年以上本邦に在留していること。ただし、この期間のうち、就労資格または居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する。

  • イ:罰金刑や懲役刑等を受けていないこと。納税義務等、公的義務を履行していること。

  • ウ:現に有している在留資格について、出入国管理及び難民認定法施行規則・別表第2に規定されている最長の在留期間をもって在留していること

  • エ:公衆衛生上の観点から有害となるおそれがないこと。

 

※ただし、日本人、永住者または特別永住者の配偶者または子である場合には、(1)及び(2)に適合することを要しない。また、難民の認定を受けている者の場合には、(2)に適合することを要しない。

●原則10年在留に関する特例

上記の「原則として引き続き10年以上本邦に在留していること」については、下記の特定の場合は要件が緩和される(必要期間が短縮される)特例があります。


(1)「日本人の配偶者」「永住者の配偶者」「特別永住者の配偶者」の場合
→実態を伴った婚姻生活が3年以上継続し、かつ、引き続き1年以上日本に在留していること
 
(2)「定住者」の場合
→5年以上、引き続き日本に在留していること

(3)難民認定を受けた者の場合
→難民認定後、引き続き5年以上、日本に在留していること

 
(4)外交、社会、経済、文化等の分野において日本に貢献があると認められる者の場合
→引き続き5年以上、日本に在留していること


詳しくは「永住許可に関するガイドライン/法務省」をご参照下さい。

帰化許可申請
帰化許可申請

■帰化許可申請とは

 

日本の国籍を持っていない外国人の方が、日本の国籍を取得するためにする申請で、国籍法によって規定されている手続きです。住所地を管轄する法務局を窓口として申請し、法務大臣が最終的に許可・不許可を決定します。帰化することでそれまでの国籍は喪うことになりますが、参政権等、日本人と同様の権利を得ることになります。
帰化には、普通帰化、簡易帰化(特別帰化)、大帰化の3種類が規定されています。

  • 普通帰化…日本(日本人)と密接な関係のない、一般的な外国人の方がするケースです。

  • 簡易帰化(特別帰化)…結婚や血縁、地縁等で日本と密接な関係がある外国人の方がするケースです。普通帰化に比べ許可要件が緩和されます。

  • 大帰化… 日本に特別の功労のあった外国人について、法務大臣が国会の承認を得て帰化を許可するものです。現在のところ事例はありません。

■帰化許可の要件(普通帰化)

(1)住所要件
引き続き5年以上、日本に住んでいること。「引き続き」ですので、期間が継続している必要があります。


(2)能力条件
年齢が20歳以上であって、かつ、本国の法律によっても成人の年齢に達していること。未成年については、両親と共に帰化申請する場合は認められます。

(3)素行要件
素行が善良であること。税金や年金を正しく払っているか、交通違反や前科がないか、等が見られます。

(4)生計要件
生活に困るようなことがなく、日本で暮らして行けること。生計を一つにする親族単位で判断されます。

(5)重国籍防止要件
帰化しようとする方は、無国籍であるか、原則として帰化によってそれまでの国籍を喪失すること。重国籍は認められません。

(6)憲法遵守要件
日本の政府を暴力で破壊することを企てたり、主張するような者、あるいはそのような団体を結成したり、加入しているような者は帰化が許可されません。

(7)日本語能力要件

​基本的な日本語の読み書き能力が必要とされます(日本語能力試験3級程度)。

 

●簡易帰化の要件緩和

例として、日本人と結婚している外国人の方については、住所要件が緩和されます。通常は「5年以上日本に住んでいること」が必要ですが、「3年以上日本に住んでいること」に緩和されます。

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